千田貞暁 |
先日京都を訪れた際に家人が「京都府庁旧本館」をみたいというので一緒に行ってきました。格式ある中庭の桜も観頃でしたが、知事執務室を見学していると第四代の知事を務めた千田貞暁という名前が目にとまりました。略歴をみて「あれっ?」と思い、さっそく帰宅後に調べてみることにしました。
母方の祖母は後妻に来た人でしたが、その前夫は千田貞季(せんださだすえ)少将で す。硫黄島で玉砕された栗林中将とは陸軍士官学校で同期ですが、その千田少将も硫黄島で戦死されています。さらにこの人の兄は千田貞敏海軍中将なる人で、ニューギニアのビアク島でやはり戦死されています。前述の千田貞暁知事はこの人たちの父親にあたる人でした。もちろん私とは血のつながりはありませんが、家人が見学に誘ってくれなければ知る由もなかったことでしょう。なんだか不思議な縁を感じました。
さてその母方の祖母ですが、物静かで今思えばどこか陰がある人でした。後添えになってから先妻の8人のこどもを育てるのは随分と大変だっただろうと思います。(左:祖母。右:母)晩年は長らく認知症を患い平成5年頃に亡くなり、母方の菩提寺に眠っています。齢も還暦に近くなってくれば、「存命のうちにもっと話を聞いておきたかった明治生れの身内」が実に多いことを残念に思うようになりました。気候も良くなってきたことですし、今度の休日には久しぶりに墓参でもしてみようと思います。